私の推しの素材は、「塗り壁」と「無垢床」です。
実は以前、当社では無垢床を積極的にはおすすめしていませんでした。
理由は、お手入れが大変で傷もつきやすいというイメージがあったからです。「新築なのにすぐ傷がついてしまうのでは」と心配されるお客様も多く、私自身もおすすめしづらい素材でした。
ところが近年は、塗装技術が大きく進歩し、傷がつきにくく、お手入れもしやすい無垢床が増えてきました。以前とは印象が大きく変わり、今では自信を持っておすすめできる素材になっています。
無垢材は一枚板なので熱を伝えにくく、夏はさらっとひんやり、冬は冷たさを感じにくいのが特徴です。素足で歩いたときの心地よさは、一般的な積層フローリングとはまた違った魅力があります。
そして、もう一つ私が好きなのが塗り壁です。
以前は、「塗り壁は高いから現実的ではない」と考えていました。そのため、お客様におすすめすることもほとんどありませんでした。
ところが、ある業者さんから一度塗りで施工できる塗り壁を紹介していただきました。施工の手間が減ることでコストも抑えられ、「これなら多くのお客様にご提案できる」と感じたのです。当社でも一時期、標準仕様として採用していました。
実際に採用されたお客様からは、
「ペットを飼っているのに、家の中にペットのにおいがしないんです。」
「空気がきれいで、とても快適です。」
そんな嬉しいお声をいただいています。
残念ながら、私の自宅では塗り壁を採用していません。しかし、次にクロスを張り替える機会があれば、ぜひ塗り壁にしたいと思っています。
実は当社の事務所には、この塗り壁を採用しています。さらに、熱交換型換気システム「オンダレス」も設置しています。
そのおかげもあるのでしょうか。事務所の空気は一年を通してとても快適です。
でも、「快適」というものは不思議なものです。
毎日その環境で過ごしていると、それが当たり前になってしまいます。本当の快適さは、外出先から事務所へ戻ったときや、別の建物に入ったときに初めて気づくことが多いのではないでしょうか。
家づくりでは、間取りやデザイン、価格に目が向きがちですが、毎日触れる床や、毎日吸う空気も、暮らしの満足度を大きく左右します。
私自身も、以前は価格やメンテナンス性だけで素材を見ていました。しかし、技術の進歩によって、これまで難しいと思っていた素材が身近なものになってきています。
これからも、新しい技術や素材を積極的に学びながら、本当に快適だと思える住まいをご提案していきたいと思っています。

